( 1 ) グループウェアとは?
グループウェアとは、組織内での情報共有や従業員同士のコミュニケーションの円滑化を図り、業務効率化をアップするためのソフトウェアです。テレワークの推進によって、自宅や社外で仕事を行うことが増える中、新たな働き方を実現するためのツールとしても注目されています。
グループウェアを活用することで得られる主なメリットは以下の3点です。
- 情報共有の円滑化
- 業務効率の向上
- コミュニケーションの活発化
グループウェアはビジネスシーンで役立つさまざまな機能が搭載されており、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からも操作できます。
一方で、便利なツールも使われなければ意味がありません。グループウェアの使い方や機能、効果を理解するため、社員教育や研修の実施といったサポートも必要になります。
( 2 ) ループウェアの種類と主な機能
グループウェアには、導入形態の異なる2種類があります。
オンプレミス型
専用のソフトウェアを自社のサーバにインストールして使用します。構築や運用を社内で行うので、自社の事業や業務などに合わせてカスタマイズが比較的容易にできます。また、社内ネットワークを利用するため、情報漏洩などのセキュリティリスクも抑えられます。
ただし、導入時の初期投資や定期的なメンテナンス費用といったコストがかかります。
クラウド型
サービスを提供する事業者のサーバにアクセスして利用します。社内での構築が不要なので、短時間で導入でき、オンプレミス型ほど初期費用はかかりません。インターネット環境があれば、外出先など社外からも利用することができます。
コストが抑えられる反面、カスタマイズへの対応が難しく、また、外部サーバの利用はセキュリティリスクが高まる可能性もあります。
( 3 ) グループウェアの主な機能
〈情報共有〉
- ファイル管理
- プロジェクト管理
- ライブラリ(社内文書のフォーマットなどを一元管理)
- ナレッジ(営業活動のノウハウや事例を蓄積・参照)
組織やプロジェクトごとに必要な書類を管理することで、情報共有が簡単に行えるようになり、紛失などのリスクもなくなります。見積書や請求書、申請書など変更が少なく、共通の書式を使用する書類の一元管理も容易になります。また、ノウハウや事例を文書で管理することでスムーズな共有ができ、業務改善にも役立ちます。
〈業務効率化〉
- 勤怠管理
- スケジュール管理
- タスク管理(ToDo)
- ワークフロー
出退勤の記録や残業時間などの集計が自動で行えるため、手間がかからず時間短縮につながります。個人やグループのスケジュール管理や、個別の業務の進捗管理をすることで、外出予定や納期の確認、作業の遅延を防ぐこともできます。また、経費精算や社内の申請業務を電子化することで、処理が円滑に行われ決済までの流れもスムーズになります。
〈コミュニケーション〉
- オンライン会議
- チャット
- 掲示板
- メッセージ(伝言メモ)
テレワーク中でもグループウェアを利用してオンライン会議が行えます。個別の確認や質問はチャットで、社内やグループへの伝達は掲示板で、といった用途による使い分けも可能です。また、不在時の伝言や電話メモなどにも利用できます。場所を選ばずコミュニケーションをとることができ、モチベーションアップや社内活性化への効果も期待できます。