ファイアウォール

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( 1 ) ファイアウォールとは?

ファイアウォール(Firewall)とは、直訳すれば「防火壁」の意味で、その名が端的に示すとおり、インターネットを経由して侵入してくる不正なアクセスから社内のネットワークを守る仕組みを指します。今日では社内ネットワークを外部のインターネットに接続することが当たり前になり、それだけ悪質なサイバー攻撃の脅威にさらされる可能性も高くなりました。社内の個々のコンピュータは、社内ネットワークの内部にあります。それを外部のネットワークを通じた攻撃から防いでくれる、いわば「ネットワークの門番」が、ファイアウォールです。

( 2 ) ファイアウォールの仕組み

通常、Windows10などのOSには、デフォルトとしてファイアウォールが付いています。これは「パーソナルファイアウォール」と呼ばれ、パソコンごとに設定されるものです。さらに保護すべきパソコンを多く所有している企業では、ファイアウォール機能を持つルータなどを導入することで、より高度なセキュリティ環境を構築することができます。これはネットワーク用のファイアウォールなどと呼ばれます。

ネットワーク通信で送られてくる多くのパケット(情報)を、ファイアウォールが通過させるか拒否するかの判断を行い、危ないと判断した場合は管理者に通知します。

こうしたパケットのフィルタリングがファイアウォールの主な機能ですが、このほかアドレス変換(※1)、遠隔操作(※2)などの機能を備えているものもあります。導入の際には、どのような機能がサポートされているかが比較検討のポイントとなります。

ファイアウォールの仕組み

( 3 ) ファイアウォールのメリット

ファイアウォールのメリットは、以下の2点に集約されます。

社内ネットワークを「二重の壁」で保護

社内ネットワーク全体を、不正なアクセスから保護することができます。パーソナルファイアウォールだけでも十分ではないかと思われそうですが、それぞれの社員が設定を変更して無効になっている場合などには、セキュリティが万全とはいえません。しかし、ネットワーク用のファイアウォールを導入しておけば、「二重の壁」をつくることができます。

重要なデータの漏洩を防ぐ

不正アクセスによってパソコンがウイルスに感染すると、個人情報や機密情報などの重要なデータが外部に漏洩するリスクが高まります。そうなると企業は社会的な信用を失い、対策にも莫大な費用がかかってしまう可能性があります。ファイアウォールを適切に活用することで自社の信頼度をアップし、健全なビジネスを継続することができます。

※1 アドレス変換:社内のプライベートアドレスを外部から識別できない状態にする。
※2 遠隔操作:別のパソコンからリモートで設定やログ(通信履歴)の確認ができる。

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