IPネットワーク

IP（インターネットプロトコル）という通信ルールに従って、データの送受信を行うコンピュータネットワークのひとつです。IPは複数のネットワークを相互に通信できる規格で、会社や家庭のLANをはじめ、通信事業者ネットワークなど、ほとんどのネットワークの通信ルールとなっています。世界的な規模のIPネットワークが、私たちが日常的に使用している「インターネット（The Internet）」です。

IPネットワークでは、「IPパケット」を使用してデータを送受信します。IPパケットとはデータを格納する箱のようなもので、サイズには上限があり、利用する通信環境や設定などによって決まります。IPパケットには情報を正しく送信するための情報が含まれており、送信元や送信元を表すIPアドレス（ネットワーク上の住所のようなもの）、目的地までの経路、パケットサイズなどが付加されます。送信の際は、IPアドレスを指定することで正確な通信を可能にしています。

IPアドレスには大きく「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」があります。フローバルIPアドレスは世界に1つしかなく、国内・国外を問わずインターネットに接続してデータを送受信する際に割り振られるものです。プライベートIPアドレスは社内などの特定のネットワークで使用されるIPアドレスのことで、ローカルIPアドレスともいいます。特定のネットワーク内で使用されるため、自由に設定することが可能です。

プライベートIPアドレスはルータに接続し、グローバルIPアドレスに変換することでインターネットへのアクセスができるようになります。

IPネットワークを構築するうえで欠かせないものが、複数のネットワークを接続する「ルータ」という通信機器です。複雑につながったネットワーク上には無数のルータが接続されています。ルータのルート選択機能によって、データはネットワーク上で送受信されます。使用する位置によってルータにはいくつかの種類があります。

コアルータ

ISP（インターネットサービスプロバイダー）内の地域別ネットワークなどに使用されています。

センタールータ

WANを介し、ISPと企業のネットワークなどを接続しています。

エッジルータ

企業の視点や営業所のネットワークをWANに接続しています。

ブロードバンドルータ

コンシューマーなど家庭からインターネットに接続しています。