WDR

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( 1 ) WDRとは

WDRとは、「Wide Dynamic Range(ワイドダイナミックレンジ)」の略称で、防犯カメラやドライブレコーダーなどに搭載されている逆光補正機能のことを指します。
逆光や西日など、光の照り返しの影響を受ける場所を写そうとすると、明るい部分が白飛びしたり、暗い部分が黒くつぶれて見えなくなってしまったりすることがあります。WDRは、そのような光の明暗差を、高速シャッターと低速シャッターで撮像した2つの画像を合成して取り出すことで、暗い所と明るい所の両方を鮮明に見えるようにする仕組みです。

WDRとは

( 2 ) WDRとHDRの違い

WDRと混同されやすいこのとしてHDRがあります。これは、「High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)」の略称で、近年ではスマートフォンの標準カメラにも搭載されている機能です。
2枚の画像から合成するWDRに対して、HDRは露出レベルの異なる複数の写真を合成することで、より肉眼で見ている景色に近い状態を撮影することが可能な機能です。
しかし、1コマごとに処理する負荷が大きいため、動画が乱れやすくなります。また、サイズの大きい録画データは圧縮率の高い動画ファイルになるため、ビットレート(※1)が低く、画質が下がるというデメリットもあります。

※1 ビットレート:1秒間に送受信できるデータ量。bps(Bit Per Second)を単位とし、1秒間(Per Second)に何ビット(bit)を転送できるかを表す。

( 3 ) WDRの強みと注意点

WDRは、HDRに比べて処理が軽いため、動画が乱れにくく、録画データを軽く抑えられるという強みがあります。また、高性能のレンズやCMOSセンサーなどを使用し、ハードウェアの性能によってさまざまなシチュエーションで見やすい写真・映像が作成できます。

メーカーによっては、WDRとHDRを同義の機能として捉えているため、商品を購入する際は注意が必要です。特に、セキュリティ対策として導入する監視カメラは、どんな天候や場所でもはっきりと人物の顔を認識し、データとして記録する必要があります。導入を検討する際には、使用範囲や求める機能が搭載されているかを事前に確認することが重要です。

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