仕事においてコミュニケーションが重要だということはわかっていても、実際に社内で活発にコミュニケーションをとるのは難しいと感じている方もいるのではないでしょうか。今回はコミュニケーションが上手な人の特徴などを参考に、コミュニケーションの重要性についてあらためて考えてみましょう。
今回のお悩み
円滑かつ良好なコミュニケーションをとるにはどうすればいいのか知りたい。コミュニケーションが不足すると、業務にどのような影響が出るのかも理解したい。
私が解説します!
コミュニケーションがなぜ重要なのか、またコミュニケーションが上手な人にはどのような特徴があるのかなどを解説します。ぜひコミュニケーションの向上に役立ててください。
目次
( 1 ) コミュニケーションはなぜ大切か?
コミュニケーションという英語を、私たちは当たり前のように理解したものとして使っていますが、あえて日本語に置き換えてみると、その大切さが見えてきます。
コミュニケーションを日本語に訳せば、「意思疎通」「通じ合い」となります。つまりコミュニケーションとは、「単純な情報伝達ではなく、自分の気持ちや意見を相手に伝え、相手の気持ちや意見を理解すること」と言えるでしょう。
コミュニケーションが大切な3つの理由
なぜコミュニケーションが大切なのか、わかりやすく3つの理由を挙げてみましょう。
① 相互理解が深まる
コミュニケーションはよくキャッチボールに例えられます。ボールとなるのは「言葉」や「会話」で、そのやりとりの中で相互理解が深まり、信頼関係が構築されます。
② 悩みが解決できる
コミュニケーションを積み重ねることで、悩みや困り事があっても相談しやすい環境が生まれます。相談しやすい環境は、普段からの情報共有(報・連・相)もスムーズにします。
③ 日々が充実する
人間は社会的な動物である以上、他者とのかかわりなしでは生きていけません。周りとの支え合いは精神的な安定へとつながり、毎日を生き生きと充実したものにします。
( 2 ) コミュニケーションが上手な人の特徴
では、具体的にどうすれば円滑かつ良好なコミュニケーションがとれるのでしょうか。ここではコミュニケーションが上手な人の特徴を4つほど挙げてみます。参考にしながら、できることからぜひ実践してみましょう。
① 聞き上手である
そもそもコミュニケーション能力が高い人には「人と話すことが好き」という傾向があるため、相手に興味・関心をもって接します。話を聞くときも適度に相槌を打ち、共感するリアクションをとることで、相手が安心して話せる状況を上手につくります。
② 相手にわかりやすく話すことができる
コミュニケーションを円滑に行える人は、自分の話したいように話すのではなく、聞き手の理解度も見定めながら、わかりやすく話すことができます。先の「聞く」スキルに対して、「伝える」スキルが高いとも言えるでしょう。
③ 非言語コミュニケーションにも長けている
近年、ノンバーバル・コミュニケーション(※1)とも言われ、注目されているのが言語に頼らないコミュニケーションです。コミュニケーション上手な人は、表情豊かで、身振り手振りなどを効果的に使うという特徴も見られます。
④ 相手や状況に応じてツールを選択できる
メールやチャット、SNS、電話といったツールの特徴を理解し、柔軟に使い分けられることもコミュニケーション能力が高い人の特徴です。例えば、緊急の案件であれば電話で迅速に伝え、詳細な資料はメールで共有するなど、相手や状況に合わせて最適な手段を選ぶことに長けています。
※1 ノンバーバル・コミュニケーション:表情、身振り手振り、声のトーンなど、言語以外を使用したコミュニケーション手法。( 3 ) コミュニケーション不足がもたらす影響
コミュニケーションが不足しているということは、「相手に伝えたいことが正確に伝わっていない」という状態です。当然、こちらも相手の考えていることがよくわからず、意思疎通が図れないままでは、さまざまなところに影響が出てきます。
●小さな誤解が大きなトラブルへ
相手との意思疎通ができていないと、すれ違いや誤解が生じやすくなります。はじめは小さなボタンの掛け違えに見えても、ゆくゆくは大きなトラブルに発展しかねません。
社内で顧客に関する情報共有が不十分の場合、問い合わせや要望に適切に対応できず、顧客からの信頼が失墜してしまうなど、深刻な問題につながる可能性があります。
●生産性の低下
コミュニケーション不足は、業務効率やチームワークにも悪影響を及ぼします。関係者間で必要な情報共有がされていない状況では、それぞれの認識に基づいて業務を進めてしまうため、結果的にやり直しや修正が必要になる場合があります。また、一人で業務を抱え込むなど役割分担が曖昧になりやすく、業務の停滞や品質低下にもつながります。
●メンタルヘルスの問題
上司や同僚との意思疎通がうまくいかないと、ストレスや孤独を感じやすくなり、メンタルヘルス(※2)不調を起こすリスクが高まります。仕事に対する意欲が低下し、最悪の場合には休職や離職に発展する可能性もあります。良好なコミュニケーションは、職場の雰囲気を良くするだけでなく、従業員の満足度を高めることにも有効です。
※2 メンタルヘルス:心の健康状態を指す。近年、従業員のストレスマネジメントも企業にとって取り組むべき重要なテーマになっている。( 4 ) ビジネスにおけるコミュニケーションの重要性
すでにご承知のように、コミュニケーションはプライベートだけでなく、仕事においても重要な要素です。ビジネスにおけるコミュニケーションの重要性を、3つのポイントに絞って見てみましょう。
●業務の効率化と生産性の向上
コミュニケーションが活性化すると、情報共有や意思疎通がスムーズになります。認識の齟齬によるミスや無駄が減り、業務効率化や組織全体の生産性向上が期待できます。また、普段から意見や提案を発言しやすい環境が構築され、新しいアイデアの創出や業務改善のヒントにつながる可能性も高まります。
●従業員のモチベーション向上と成長につながる
コミュニケーションがとりやすい風通しのよい職場環境は、従業員のモチベーション向上につながるだけでなく、個々の成長を促すうえで重要な役割を果たします。定期的な面談を通して目標設定やフィールドバックを行うことで、従業員は自らの役割を理解し、熱意を持って業務に取り組むことができます。
●顧客からの信頼を得られる
顧客満足度を高めるためには、顧客とのやりとりだけに限らず、社内の円滑なコミュニケーションも重要な要素となります。部門間を越えた情報共有を活性化することで、迅速な対応やニーズに応じた提案が可能となり、業務品質や顧客対応の向上につながります。
( 5 ) まとめ
今回は、コミュニケーションの重要性について考えるとともに、円滑にコミュニケーションをとるためのポイントなども紹介してきました。
コミュニケーションが不足すると、業務に大きな支障が出ます。コミュニケーションの失敗例や解決方法を知ることも、さらなるコミュニケーションの向上に役立ちます。
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