リモートデスクトップ

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( 1 ) リモートデスクトップとは?

リモートデスクトップとは、パソコン同士をネットワークでつなぎ、リモートデスクトップ環境を整えることで、離れた場所からオフィスのパソコンを遠隔操作できるようにする技術のことです。オフィスで一般的に使われるWindows10Proには、このリモートデスクトップの機能が標準搭載されています。こうしたWindows同士であれば簡単に接続することができますが、アプリを使えばスマートフォンやタブレットでもリモートデスクトップを利用することができます。Androidはもちろん、iPhoneやiPadからも接続が可能です。

( 2 ) リモートデスクトップの普及

リモートデスクトップの普及

在宅勤務をはじめとするテレワークが広まったことを受けて、リモートデスクトップの活用も進んできました。自宅のみならず、場所を選ばない自由な働き方においてリモートデスクトップは大いに活躍してくれます。また、近年は簡単にリモートデスクトップを利用する方法としてGoogle LLCの「Chromeリモートデスクトップ」も注目されています。

テレワークを実現する方法としては、このほかにVDI(仮想デスクトップインフラ)やVPN(仮想専用回線)もありますが、それぞれに手法が異なります。また、メリット・デメリットも異なるため、多くの企業ではこれらを組み合わせて、最適なテレワーク環境を実現しています。

( 3 ) リモートデスクトップのメリット・デメリット

リモートデスクトップの主なメリットおよびデメリットは以下のとおりです。

〈メリット〉

比較的安価で簡単

リモートデスクトップはWindows10に標準搭載されているため、すぐに導入することができます。VDIやVPNに比べても比較的安価で、設定が簡単なことも特徴です。

情報漏えいのリスクを軽減

作業で保存したデータは、社内のパソコンにのみ保存されるため、重要なデータが社外に出ることがありません。ノートパソコンを社外に持ち出せば、盗難や紛失による情報漏えいのリスクも発生しますが、リモートデスクトップの仕組みによってこれが軽減できます。

自宅のパソコンの性能を問わない

あくまで社内のパソコンを遠隔操作するため、手元のパソコン(クライアント)の処理能力は関係ありません。つまり、遠隔操作先となるパソコン(ホスト)のスペックが高ければ、スムーズに作業を行うことができます。

〈デメリット〉

ホストを起動し続けなければならない

遠隔操作先となるパソコン(ホスト)が起動していなければ、クライアントであるパソコンは接続できません。また、ソフトウェアの自動更新や停電により不意に電源が落ちた場合もリモートデスクトップは利用できなくなります。そのため、パソコンを起動できるよう人員を配置するなど、ホストを起動し続けられるような対策が必要です。

通信速度の影響を受ける

クライアントのスペックは問わずに作業ができますが、回線の通信速度の影響は受けます。ホストのパソコンがスムーズに動いていても、クライアントに送信される速度が遅れることで操作が重く感じられることがあります。

不正アクセスなどのリスクが発生する

インターネットを経由して外部(クライアント)から内部(ホスト)にアクセスするため、なりすましやマルウェアなどのセキュリティリスクが高まる可能性があります。

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