無料のクラウドサービスでデータ共有
そこに潜むセキュリティリスクとは

働き方改革の一環としてテレワークなどさまざまな取り組みが行われています。こうしたなかで、ICT(情報通信技術)ツールを活用したクラウドサービスが充実してきました。無料で使い勝手がよいため、業務に活用している方も多いのではないでしょうか。しかし、こうしたサービスの利用には、メリットだけでなく、デメリットについても正しく理解しなければなりません。クラウドサービスへの理解を深めると同時に、状況に応じて必要な方法を使い分けるなど、これからのデータ共有の仕方について紹介します。

今回のケース

無料のクラウドサービスに業務に関するデータを保存している。社員同士でデータを共有するなど、業務の効率化に繋がっているが、情報漏洩などのセキュリティリスクに不安を感じている。リスク対策の必要はないのだろうか?

( 1 ) 無料クラウドサービスのメリット・デメリット

クラウドサービスを検索すると多数のサービスを見つけることができます。機能が充実した有料サービス以外に、無料で利用できるサービスも数多く存在しています。無料のクラウドサービスは、登録すればすぐに利用できるというメリットがありますが、下記のようなデメリットがあることも理解しなければいけません。

  • 情報セキュリティ対策が不十分
  • 社内のセキュリティ・ポリシー要件との相違
  • トラブル対応は自己責任

情報セキュリティ対策が十分ではない環境では、情報漏洩などのリスクも高まります。もし情報漏洩を引き起こしてしまった場合には、取り返しのつかない大きな損失を被ることになります。

無料クラウドサービスのメリット・デメリット

( 2 ) クラウドサービスに潜む情報漏洩リスク

社員がアカウントを作って無料でデータが共有できるクラウドサービスを利用した場合を想定します。情報漏洩がどのように発生するか、そのプロセスについて考えてみましょう。

誤操作・設定ミスによる情報漏洩

社員がうっかりデータ共有の範囲設定を「全公開」にして業務データをアップすると、社外のさまざまな人がそのデータにアクセスできてしまうといった事態が生じます。ちょっとした誤操作や設定ミスが情報漏洩に繋がります。

不正アクセスによる情報漏洩

個人のパソコンやスマートフォン、タブレットといった、デジタル機器のセキュリティの脆弱性を突いてIDとパスワードが窃取され、不正アクセスによってクラウド内部に侵入されるケースも発生しています。

社員自身による情報漏洩

IDとパスワードがあれば、社外からもアクセスできるため、重要な情報を社外に持ち出すことも容易です。社員自身に悪意がなくても、在宅勤務で業務関連のファイルを保存したノートパソコンを紛失してしまい、情報が流出してしまうといったことも起こりがちです。

過去には日本の複数の自治体で、個人情報の流出事件が発生しています。サイバー攻撃によるものが多いですが、中には職員が不用意にデータを持ち出したことで情報が流出した事例もあります。万が一情報漏洩が起こってしまったら、「つい」「うっかり」という言い訳は通用しません。

( 3 ) 情報漏洩を防止するデータ共有の心構え

ビジネスにおいてクラウドサービスを活用する場面が広がるなか、社員一人ひとりのセキュリティ意識を高め、さらに企業全体でも安全性を高めるリスクマネジメントを徹底することが対策の一つといえるでしょう。データ保存については、クラウドストレージと内部ストレージのハイブリッド方式とするなど、社内ルールを定めることはリスク低減への第一歩です。

しかし、いくらルールを徹底しても、人間が作業する以上、ミスがゼロになることはありません。しかもルールが複雑になればなるほど、うっかりミスが発生してしまうものです。こうしたリスクをしっかりマネジメントするには、アクセス権限などの機能がついたサーバなどのツールが効果的です。また、会社がクラウドサービスに代わる便利な環境を提供することで、社員の負担を軽減でき、業務効率化や働き方改革にもつながります。

( 4 ) 働き方改革サーバで高いセキュリティと業務効率化を実現

機密性の高い情報は社内に保存し、機密性の低い情報はクラウドサービスに保存するなど、状況や特徴に応じた使い分けを行い、セキュリティを高めて働き方改革を促進する製品やサービスは数多くあります。ここからはサクサの製品による具体的な例をご紹介します。業務効率化や生産性の向上をもたらす、「サクサ 働き方改革サーバ GF1000Ⅱ」は、データファイルの共有をはじめ、管理や文書の作成および利活用など、情報セキュリティを高めつつ、場所や時間に捉われない働き方を提供します。

アクセス権限はトップフォルダのみ

アクセス権限はトップフォルダだけのシンプルな管理方式なので、ITに関する十分な知識がなくても運用できます。余計な管理の手間が掛からず、専任の管理者でなくとも取扱うことができます。

社内体制に応じたアクセス制御

グループによるシンプルな権限設定が可能です。所属しているグループ単位でアクセス制御ができるので、実際の社内体制に合わせて運用することが可能です。

個人専用フォルダも搭載

アカウントを作成するだけで、個人専用の「マイボックス」が自動で作成されます。本人しかアクセスできない専用フォルダなので、作成中のファイルや他の社員と共有したくないファイルの管理も簡単便利です。

そのほか、アプリを使ったファイルへ安全性の高いアクセスをはじめ、外出先のパソコンからWebブラウザで社内の資料へアクセスできるほか、メールでは送受信できないサイズの大容量ファイルの転送や受信の機能なども備えています。

( 5 ) まとめ

ここまでクラウドサービスの利用に関するリスクや対策について紹介してきました。クラウドサービスからの情報流出のリスクを減らすことは、社内の情報セキュリティを向上させるとともに、業務の効率化や生産性の向上につながります。働き方改革に取り組む企業としては、対策が必須といえるでしょう。
サクサは、さまざまな情報セキュリティ対策の提案を通して働き方改革の推進をサポートさせていただきます。ぜひ気軽にご相談ください。

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