ゲートウェイ

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( 1 ) ゲートウェイとは?

ゲートウェイ(Gateway)とは、異なるプロトコル(規格)のネットワーク同士でも、相互通信を可能にするシステムのことです。例えば、日本語のネットワークと英語のネットワークでは、お互いに理解し合うことができません。そこで、自動的にプロトコルやデータ形式を変換することで、規格の違うネットワーク同士でもやりとりができるようにするのがゲートウェイです。そもそもこのGatewayという英単語には、「2つのものをつなぐ出入り口」といった意味があります。つまりゲートウェイは、異なる両者の情報伝達をスムーズにしてくれる通訳のような役割を担っているのです。

ゲートウェイとは?

( 2 ) ゲートウェイとルータの違い

ネットワーク同士をつなぐ手段としては、ルータ(※1)がよく知られています。ルータのことをゲートウェイと呼ぶ場合もありますが、厳密にいえば、ルータとゲートウェイは似て非なるものです。

ルータは「インターネット層」と呼ばれる通信プロセスにおいて接続を行います。これに対して、ゲートウェイはさらに上の「トランスポート層」以上で接続に使われます。そうして環境の差によるデータ変換を行うことで、通信ができない、接続不良が起きるといった問題を解消します。言い換えれば、ルータはデータのルートを決めることが役割であり、ゲートウェイはプロトコルを変換することが役割です。

なお、近年の多くのルータはゲートウェイ機能も備えたものへと進化しています。

ゲートウェイ

※1 ルータ:異なるネットワークを中継し、相互に接続するための機器で、複数の機器をネットワークにつなぐ際の「ルート選択機能」を持つ。

( 3 ) ゲートウェイの今後

社会の利便性を飛躍的に向上させるIoT通信において、ゲートウェイのシステムは必要不可欠なものです。IoT時代には、あらゆるモノに取り付けられたセンサーが、インターネットを通じて情報を伝達することになります。そうなると、これまで不可能だったこともできるようになります。例えば、工場内の機械のトラブルをリアルタイムで把握することができ、早急な対応も可能になるでしょう。また、ゲートウェイによって社内外へのインターネット通信がスムーズに行えるようになれば、仕事の効率もアップするはずです。

インターネットの安定性と社内セキュリティの強化

近年のゲートウェイには、ファイアウォール(※2)などのセキュリティ機能をあらかじめ内蔵した機器も出ています。インターネットの安定性だけでなく、社内セキュリティの強化も、ゲートウェイのメリットとして挙げられます。

※2 ファイアウォール:「Firewall」は「防火壁」の意味。インターネットを経由して侵入してくる不正なアクセスから社内のネットワークを守る仕組み。

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