テレワークやクラウド普及で注目!「ゼロトラスト」とは?
企業のDX推進に必要な情報セキュリティ対策を解説

情報セキュリティ対策と言ってすぐに思い浮かぶのは、外部からのサイバー攻撃に対する備えです。しかしリスクは外部だけではなく内部にも存在します。その一つとして、最近盛んに耳にするのが「ゼロトラスト」という考え方です。今回は企業が情報セキュリティ対策をするうえで理解しておきたいゼロトラストについて解説し、効果的な対策法も紹介します。

今回のお悩み
自社のDX推進を担当しているが、情報セキュリティの考え方で「ゼロトラスト」という言葉をよく聞くようになった。どのようなものか知り業務に役立てたい。

私が解説します!
「ゼロトラスト」とは近年注目されているセキュリティの考え方です。この記事ではゼロトラストの概要から、注目されるようになった背景及びメリット・デメリットの解説を通して今求められるセキュリティ対策を解説します。

( 1 ) ゼロトラストとは?

何も信用しない?新たなセキュリティの考え方

ゼロトラストとは、2010年にアメリカの市場調査会社「Forrester Research(フォレスターリサーチ)」のジョン・キンダーバグ氏によって提唱された概念です。要するに情報セキュリティにおいては「何も信用しない」という意味で、主には次の3つが該当します。

  • ユーザー
  • ネットワーク
  • デバイス
ゼロトラストとは?

つまり誰(ユーザー)も、どこ(ネットワーク)も、何(デバイス)も信用しないということです。
これまでの情報セキュリティ対策は、「境界型セキュリティ」が主流でした。外部(インターネット)と内部(社内ネットワーク)の境界を監視するというやり方です。しかしこの従来型の対策では、情報資産や社内ネットワークの防御が難しい状況になってきました。そこで、社内アクセスも含め、すべての安全性を検証する「ゼロトラストセキュリティ」が新しいセキュリティとして注目されています。

( 2 ) ゼロトラストが注目される背景

テレワークの普及

近年になってゼロトラストが注目されるようになったのは、大きな理由があります。それは、働き方改革やコロナ禍によってテレワークが急速に進んだためです。在宅ワークでは、会社のパソコンを持ち出したり、個人のパソコンを業務に使用したりします。それだけ不正アクセスマルウェア感染などリスクが高まり、それが社内ネットワークに拡散する恐れも出てくるのです。

クラウドサービスの増加

もう一つの理由として、クラウドサービスの利用が増えてきたことも挙げられます。クラウドサービスは、ファイルのアップデートやダウンロードなど、インターネット環境が整っていれば場所・時間・端末を選ばずに利用でき、社外や在宅ワークでの利用が増えています。こうした新しいサービスが、「内」と「外」の境界を曖昧にしているのです。

( 3 ) ゼロトラストセキュリティのメリット・デメリット

ゼロトラストセキュリティのメリット

ゼロトラストセキュリティを実践することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 情報セキュリティがより向上する
  • テレワークが安心して推進できる
  • クラウドサービスを安心して使える

社内外の脅威をすべて防ぐという考え方である「ゼロトラスト」によって情報セキュリティを強化することで、クラウドツールの導入やテレワークなどの多様な働き方にも、安全かつ柔軟に対応することができます。

ゼロトラストセキュリティのデメリット

一方でデメリットに目を向けてみると、実現に向けて気をつけるべきことが見えてきます。

  • ツールを導入する必要がある
  • 従業員に周知する必要がある

社内外の脅威に対応するためには適切なツールの導入が必要となり、そのための導入コストがかかります。一時的な負担は否めませんが、生産性の向上や会社の信用度アップなど、得られる効果のほうが大きいと言えるでしょう。また従業員への周知は、むしろ情報セキュリティに対する意識を高める絶好のチャンスです。会社の資産とも言える重要な情報を守るために十分な教育・研修を行うことが必要です。

( 4 ) 社内ネットワークでの不正な通信を検知・遮断するツール

安全・安心な社内ネットワークを構築することで自社の情報セキュリティを強化したいというみなさまに、サクサの「セキュリティスイッチ LG1000」をご紹介します。社内ネットワークでの不正な通信を検知・遮断し、マルウェア感染の拡大を防ぎます。さらにサクサUTM「SSシリーズ」との連携により、外部への不正アクセスサイバー攻撃にも対応することができます。

不正な通信を遮断しマルウェア拡散を防止

大量のデータを送り続けて正常な動作を妨害する攻撃、あるいは脆弱性のある危機に対して不正侵入を試みる攻撃などを検知・遮断し、社内ネットワークでのマルウェア拡散や情報漏洩を防ぎます。

ウイルス感染したパソコンをブロック

UTMと連携すれば、社内ネットワークで不正な通信をしているパソコンを検知したうえでネットワークから隔離。もし外出先で端末がウイルス感染しても、未然に情報漏洩を防ぐことで、会社の信用低下や損失を防ぎます。

アラートにより脅威を早期発見

検知した情報は管理者にリアルタイムで知らせるとともに、危険端末のブラウザ画面にも警告が表示されます。脅威の早期発見によって安全なネットワークの運用ができます。また、「LG Portal」にログインすることで、設定の変更や動作確認ができるほか、検知した攻撃などの分析情報も閲覧できます。

( 5 ) まとめ

情報セキュリティにおけるリスクは、外部だけでなく内部にも存在します。そして守るべき情報資産は、内部だけでなく外部にもあります。インターネットやさまざまなデバイスの普及がめざましい現在では、内と外を分けないセキュリティ対策が求められています。先ほど紹介した「LG1000」にUTMのSSシリーズを組み合わせることで、より強固な対策が実現できます。サクサでは情報セキュリティ対策ツールのご提案を通して、中堅・中小企業をサポートさせていただきます。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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