中小企業にもランサムウェアの被害が急増中!
知っておきたい被害事例と必要な対策とは?

近年よく聞くようになったランサムウェア。ニュースなどで耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発表した「情報セキュリティ白書2022」では、ランサムウェア被害報告の多くが中小企業とも言われています。そこで今回はこれだけは知っておきたいランサムウェアの特徴や事例、必要な対策について解説します。

今回のお悩み
ランサムウェアのニュースをよく見るようになった。自社のような小規模企業にも対策が必要なのか?対策や事例について知りたい。

私が解説します!
ニュースなどでサイバー攻撃の話題を聞いても、どこか他人事のように思っていませんか?ランサムウェアの被害は大企業に限らず、中小企業にもその被害が及んでいます。今回は猛威を振るうランサムウェアの手口から被害事例、対策方法までをわかりやすく解説していきます。

( 1 ) セキュリティの重大脅威であるランサムウェアとは?

ランサム(Ransom)とは英語で「身代金」の意味。すなわちランサムウェアとは、身代金を要求するマルウェアのことです。ランサムウェアに感染するとパソコンなどに保存されているデータが暗号化され、使えない状態になります。そのうえでデータを復旧する見返りとして金銭が要求されます。
IPAが発表した「情報セキュリティ10大脅威2022」では、組織編の第1位に「ランサムウェアによる被害」が選ばれました。前年に続き2年連続の1位となり、それだけ社会的影響が大きくなっています。

リンク:こんなものまで…「情報セキュリティ10大脅威2022」から最新のセキュリティ被害を解説。今年、必要なセキュリティ対策とは? – SAXA-DX Navi | サクサグループ

( 2 ) ランサムウェアの手口

主な感染経路はメール

メールに添付されているファイルを開いたり、リンクにアクセスしたりすることでランサムウェアがダウンロードされます。従来は不特定多数のユーザーを狙って送信されることが多かったのですが、近年は特定の企業や組織を標的にしたものが増えています。

ランサムウェアの手口

Webサイトを経由して感染するケースも

攻撃者がサイトを改ざんし、悪質なリンクを埋め込みます。そこにアクセスしたユーザーに、ランサムウェアをダウンロードさせます。さらにサイト自体には問題がなくても、広告にウイルスを仕込む方法もあり、手口はどんどん巧妙化・多様化しています。なお身代金の支払いには暗号資産(※1)を要求することが多いのもランサムウェアの特徴です。

※1 暗号資産:現物が存在しない電子データ資産。インターネット上の取引に使われ、仮想通貨とも言う。

( 3 ) ランサムウェアの感染事例

実際にランサムウェアに感染した事例を紹介します。いずれも特定の企業を狙って攻撃が行われました。

【事例01】復旧費用に1~2億円?

A社では、一部のパソコンでデータが暗号化されていることが発覚。被害が及ぶ恐れのあるサーバなどの停止を余儀なくされ、業務がストップしました。被害にあったシステムは初期化による再構築を行いましたが、完全復旧までには約4カ月かかり、復旧費用には1~2億円が見込まれました。

【事例02】1万以上のファイルが被害

B社では、複数拠点のパソコンで1万以上のファイルが被害にあいました。同時にバックアップ用のサーバも侵害されたため、システムの復旧に多大な影響を及ぼしました。警察に被害相談をしたところ、リークサイト(※2)上に窃取されたと思われるファイルがあることも確認されました。

【事例03】サーバ内の全データが損失

C社では、サーバ内のファイルが暗号化されていることを発見。結果、20 台以上のサーバ機能が停止し、そのうち10台ほどでは一部またはすべてのデータが損失しました。そのため社内システムが利用できなくなり、手作業による非効率な対応を余儀なくされ、金銭的被害も生じました。


※2 リークサイト:ランサムウェアの攻撃者が攻撃声明を発表したり、交渉決裂時にデータを公開したりするのに使うサイト。

( 4 ) ランサムウェアの被害を防ぐ対策

ランサムウェアに感染してしまったら、感染した端末をネットワークから遮断することが第一です。もちろん普段から被害にあわないよう万全の対策をとっておくに越したことはありません。効果的な対策をサクサの製品を例に紹介します。

安全な社内ネットワーク環境を構築

サクサのセキュリティスイッチ「LG1000」は、社内ネットワークにおいてマルウェアに感染した端末の通信を検知し、不正な通信を遮断します。社内ネットワークが今どのような状況であるか可視化され、異常な状態を早期発見することができます。

UTMとの連携でウイルス感染PCを遮断

UTM(※3)と連携することで、さらにネットワークセキュリティは向上します。サクサのSSシリーズと組み合わせることで外部への不正アクセスも検知し、端末を遮断します。外部からのサイバー攻撃だけでなく、マルウェアに感染した端末からの感染拡大を防止できます。

こうしてランサムウェアなどのサイバー攻撃から自社をしっかり守り、事業停止などによる企業の信用低下や損失を防ぎましょう。

※3 UTM:「Unified Threat Management」の略。日本語では「統合脅威管理」。さまざまな機能を一台に搭載し、集中管理を行う。

( 5 ) まとめ

ここまでランサムウェアとはどのようなサイバー攻撃なのか、事例も含めて解説してきました。ランサムウェアによるサイバー攻撃は、規模の大小に関わらずさまざまな企業が標的にされており、もはや他人事では済まされなくなってきています。被害に遭わないためには適切な対策をとることが大切です。サクサでは、今回ご紹介したセキュリティツールをはじめ、情報セキュリティ対策のご提案を通して、中堅・中小企業のさまざまな課題解決をサポートさせていただきます。ぜひ気軽にお問い合わせください。

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