UTMアプライアンスとは?
クラウド型との違いやメリットを紹介

セキュリティ対策のツールとしてよく聞くUTMアプライアンス。この「アプライアンス」って何だろうと思っている方は多いのではないでしょうか。今回はUTMアプライアンスの概要や機能、メリット・デメリットなどとあわせて、クラウド型との違いまで解説します。

今回のお悩み
UTMアプライアンスとはどのようなものか知りたい。クラウド型のUTMとどう違うのかも理解したうえで、自社に導入すべきか判断したい。

私が解説します!
UTMアプライアンスとは何か、またクラウド型との違いについても解説します。導入する際に注意しておきたいことも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

( 1 ) UTMアプライアンスの概要

UTMとは「Unified Threat Management」の略で、日本語では「統合脅威管理」と訳されます。またアプライアンスとは、特別の用途に特化した機器(製品)を指します。つまりUTMアプライアンスとは、1台にさまざまなセキュリティ機能を搭載し、高セキュリティなネットワーク環境を実現する製品ということになります。
かつては情報セキュリティといえばウイルス対策ソフトなどが主なものでしたが、多くの企業がインターネットを活用するようになり、こうした多層防御が必要になりました。

( 2 ) UTMアプライアンスの機能

UTMアプライアンスには複数のセキュリティ機能が備わっています。以下に代表的なものを紹介します。

●ファイアウォール

社内ネットワークと外部ネットワークの間で通信の「監視」を行い、不正アクセスから会社を守ります。

●アンチウイルス

ウイルス定義ファイル(パターンファイル)を定期的に更新し、ウイルスの侵入・攻撃からシステムを守ります。

●IPS(不正侵入防御システム)/IDS(不正侵入検知システム)

IPSは不正アクセスや異常な通信を通知したうえでブロックします。IDSは不正アクセスや異常な通信の通知のみを行います。

●Webフィルタリング

Webサイトへのアクセスを制御する技術です。アダルトサイトや犯罪にかかわるものなど不適切なサイトの閲覧を防止します。

( 3 ) クラウド型UTMとの違い

クラウド(※1)上でUTMサービスを提供しているものを、クラウド型UTMと言います。アプライアンスとの大きな違いは、機器として設置するかどうかです。
UTMアプライアンスは、外部ネットワークと社内ネットワークの出入り口に専用機器の設置が必要です。しかしクラウド型は機器を社内に設置する必要はありません。「機器」の提供ではなく、「サービス」の提供というイメージです。

※1 クラウド:「雲」の意。インターネット環境が整っていれば、いつでもどこでもファイルのアップデートやダウンロードなどができるサービス。

( 4 ) UTMアプライアンスのメリット・デメリット

では、クラウド型とも比較しながらUTMアプライアンスのメリット・デメリットを解説します。

〈メリット〉

●導入は簡単で、リモート保守サポートも受けられる

UTMアプライアンスの設置は簡単です。導入コストを考えれば設置の必要がないクラウド型がよさそうですが、クラウド型は月々のサービス料がかかるため、長い目で見ればアプライアンスが低コストと言えるでしょう。
またUTMアプライアンスはトラブル対応もスムーズで、リモート保守サポートも受けられます。さらに基本的に拠点ごとに運用するため、システムエラーなどトラブル時の影響も限定的です。

UTMアプライアンスのメリット・デメリット

〈デメリット〉

●拠点ごとに設置が必要になるが、VPN構築も可能

UTMアプライアンスは拠点ごとに設置が必要です。その点、クラウド型は拠点数を問わず拡張も容易ですが、トラブル時の影響範囲も大きくなります。なおアプライアンスでも拠点間でVPN(※2)を構築して利用することができます。

※2 VPN:「Virtual Private Network」の略で「仮想の専用線」の意味。インターネットをはじめとするネットワーク上に仮想的な専用ネットワークを構築して行う通信のこと。

( 5 ) UTMアプライアンスを導入するときの注意点

最後に、UTMアプライアンスの導入に際して、4つの注意点を紹介します。

●内部のリスクにも目を向ける

外部の脅威から守ってくれるだけでなく、ウイルス拡散、メール誤送信、情報漏洩など、内部に潜むリスクにも備えられるものを選びましょう。

●負荷耐性を考慮する

十分に稼働する負荷耐性がないと、ネットワークに負荷がかかった際に速度が遅延する、インターネットに接続できず業務に影響が出るなどの事態も想定されます。自社の利用状況に合ったものを選ぶことが重要です。

●適切な価格のものを選ぶ

自社の規模に合ったものを適切な価格で導入することが必要です。しかし安価な海外製品などは、サポートがなく後々トラブルのもとになる可能性もあるので注意しましょう。

●サポート体制に注目する

ベンダーのサポート体制も重要です。いざというときの対応は迅速か、リモート保守サポートやPCがウイルスに感染した際に無料で駆除サービスを受けられるかなど、事前にベンダーに確認しましょう。

サクサUTMが安心の理由

以上のような点をクリアしているUTMアプライアンスに、サクサのUTM「SS7000II」があります。「SS7000II」は社内外のさまざまな脅威から自社を守るだけでなく、セキュリティ状況の「見える化」によって、ブロックした脅威も一目瞭然です。また最新のセキュアなネットワーク環境を保ち、監視・保守・サポートも充実しています。
さらにサイバー事故によって生じた損害賠償責任や事故対応にかかる費用、喪失した利益などを補償するサイバー保険も標準で付いているため安心です。

( 6 ) まとめ

今回は、UTMアプライアンスについて、クラウド型との違いも含めてご紹介しました。UTMアプライアンスは、セキュリティ対策に手間もコストもあまりかけられない中小企業に適したセキュリティツールです。
サクサでは、監視・保守・サポートなど導入後のアフターケアも充実しているUTMをはじめ、中堅・中小企業の課題を解決するツールを多数ご用意しています。お気軽にお問い合わせください。

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