再流行のマルウェア「Emotet」とは?
猛威を振るう脅威への対策を紹介します

何となく聞いたことがあるけど、少し前のことでは?なんて思っていたら、最近また名前をよく聞くようになった「Emotet(エモテット)」。コンピュータウイルスということはわかるけれど、何がどう危険なのか、詳しいことはわかっていない…。そんなみなさんに、正しい対策を行うためにもEmotetの脅威と対策について紹介します。

今回のケース

一時は収まっていたEmotetが活動再開したとのニュースがあった。あらためてEmotetがどのようなウイルスか、どのような対策を行えばよいかを知りたい。

( 1 ) そもそもEmotetとは?

名前だけ聞くと可愛らしいのですが、Emotetは立派なマルウェアの一種です。マルウェアとは悪意あるソフトウェアの総称で、ウイルス、ランサムウェア(※1)など、さまざまな種類があります。その中でも、Emotetは非常に高い感染力・拡散力を持ち、自らが情報を窃取するだけでなく、他のマルウェアも媒介します。

Emotetが初めて検出されたのは2014年、その後メディアに取り上げられて一気に知名度を上げたのは2019年のことでした。しかし2021年に入って一旦はその脅威は去ったかと思われましたが、2021年11月、再び活動が確認されるようになりました。2022年2月現在、日本国内におけるEmotetの攻撃と感染はどんどん広がりを見せており、「IPA 独立行政法人情報処理推進機構」も注意喚起を呼びかけています。

※1 コンピュータの機能をロックしたり、データを暗号化したりして、身代金(ランサム)を要求するウイルスのこと。

( 2 ) Emotetの攻撃の特徴

Emotetの主な感染経路は、不正メールの添付ファイルです。これがとても巧妙な手口なので、うっかり騙されてしまう人が多いのです。

Emotetの攻撃の特徴

①なりすましメールが届く

攻撃者は顧客や取引先になりすまし、マクロ(※3)付きのExcelやWordファイルを送り付けてきます。

②タイトルに「Re:」と付いている

いかにも返信メールのような偽装がされているため、受信者は「お客さんからのメールだな」と思い込んでしまいます。

③すっかり信じてファイルを開けてしまう

促されるままにファイルを開封すると、閲覧に必要なコンテンツの有効を求められます。それを受信者が実行すると、侵入されてしまいます。

※3 VBA(Visual Basic for Applications)という言語を使って作成されたプログラム。業務の自動化が可能です。

( 3 ) Emotetの4つのリスクと対策

Emotetに感染すると、取引先や顧客を巻き込みながら、被害は拡大していく恐れがあります。

〈機密情報が盗まれる〉

メールアカウント、ID、パスワードなどが抜き取られ、社内ネットワークやクラウドサービスに不正ログインされます。

〈社外に感染が広がる〉

アドレス帳を悪用して、社外にも偽装メールがばらまかれます。

〈社内ネットワークに感染が広がる〉

Emotetには自己増殖する「ワーム」の機能があり、社内ネットワークに感染を広げていきます。

〈他のマルウェアの媒介も行う〉

ランサムウェアなどを呼び込み、深刻な被害をもたらすこともあります。

このように被害を拡大しないためにも、以下のような対策を行う必要があります。万が一、感染してしまったら、迅速な対応が肝心です。

〈普段からの対策〉

  • OS、ソフトウェアを常に最新の状態にする
  • セキュリティソフトを活用する
  • 従業員の情報セキュリティ意識を高める
  • サイバー保険(※4)に加入する

〈いざというときの対応策〉

  • 感染したパソコンをネットワークから切り離す
  • メールアドレスのパスワードを変える
  • 顧客や取引先に公表し、今後の指針を伝える
  • 被害状況を調べ、再発防止に努める

※4 サイバー攻撃にあったときの損害に備える保険。

( 4 ) 1台でセキュリティリスクに対応する「UTM」

「セキュリティソフトは活用したいけれど、ひとつで十分だろうか」と心配な方には、UTM(統合脅威管理)がおすすめです。一台で社内外を問わず、さまざまなセキュリティリスクから、包括的に自社の大事な情報や、パソコンなどのネットワーク機器を守ってくれます。
2022年2月に登場したサクサのUTM「SS7000II」は、多様なネットワークセキュリティの課題に応える最新ツールです。

〈外部からの不正アクセスを防止〉

ファイアウォール(※5)、IPS/IDS(※6)機能で、外部からのデータ通信を監視し、社内ネットワークへの不正アクセスを防ぎます。

〈ウイルスをシャットアウト〉

ファイルのダウンロードやメールの受信時にウイルスを検知・駆除します。また攻撃の指令を行うサーバとの通信を検知してブロック。さらに不正Webアクセスを監視し、ダウンロードするファイルにおいてもウイルスを検知・駆除します。

〈内部機器からの不正アクセスにも対応〉

パソコンが乗っ取られ、不正メール送信の「踏み台」に悪用されることを防ぎます。さらにメール送信時にウイルスを検知・駆除することでウイルスの拡散を防ぎます。

〈サイバー保険サービスも無料で付帯〉

「SS7000II」にはサイバー保険が標準で付いています。「PCウイルス駆除サービス」を実施したのにウイルスが駆除できない場合、ウイルス感染による情報漏洩の損害賠償、システムの復旧費用として、年間最大50万円を補償します。

※5 もともとは建築用語で「防火壁」。インターネットからの不正アクセスを防ぐためのシステムのこと。
※6 Intrusion Prevention System(不正侵入防御システム)はネットワークからの不正な侵入の検知および防御を行うのに対して、Intrusion Detection System(不正侵入検知システム)は検知のみを行う。

( 5 ) まとめ

情報窃取だけでなく、ほかのマルウェアの媒介も行うEmotetは、とても厄介な存在です。最悪の場合、損害賠償請求や取引の停止、社会的信用の低下といった恐ろしい結果を招きかねません。
そんなリスクにしっかり備えるために、最新のセキュリティリスクに対応したサクサのUTM「SS7000II」をご検討ください。あらゆる情報セキュリティに対してこの一台でトータルサポートいたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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