コスト削減と業務効率アップ!
拠点間VPN接続のススメ

ネットワーク上に仮想の専用線を構築し、通信を安全に行う「VPN」という仕組みをご存じでしょうか。本社と支社などオフィスの拠点間をこのVPNでつなぎ、安全性の確保と一元管理によるコスト削減や業務効率を図る企業が増えています。デジタル化の急速な普及に伴い、データ通信の大幅な増加やセキュリティリスクへの対策といった課題も見えてきました。今回は、そうした時代の流れによる新たな企業の課題と、VPNのメリットについて解説します。

今回のケース

拠点ごとにサーバを設置しており、データの共有や整合が大変。また管理コストもかかっている。どうにかしたい。

( 1 ) オフィス同士を安全につなぐ拠点間VPNとは

バーチャル・プライベート・ネットワーク、略して「VPN」は、日本語で「仮想専用線」と呼ばれ、特定のユーザーのみが使用できる専用のネットワークをインターネット上に構築する仕組みのことです。
従来、離れたオフィス同士で安全な接続を行う場合には、専用線を物理的に設置していましたが、現在は、各拠点にVPN対応ルータを設置するだけで拠点間での安全な通信が可能になります。このように、オフィスなどの拠点間をつなぐことを「拠点間VPN」と呼びます。

また、VPNには「リモートアクセスVPN」といって、社外のどこからでも、さまざまな端末(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)で接続できるものもあります。
外出先やシェアオフィスから社内システムへ安全に接続ができるメリットに加え、近年、働き方改革やコロナ禍によるテレワークの普及によって、このリモートアクセスVPNの導入も広まっています。

( 2 ) 従来のネットワークの問題点

従来の拠点間通信における問題点はどのようなものがあるのか見ていきましょう。

運用・管理にコストがかかる

物理的な専用線は距離によって金額が変わり、距離が長いほど料金が高くなります。また、各拠点にサーバを設置している場合、それだけ管理コストがかかってしまいます。

拠点間の情報共有が困難

拠点で個別にサーバを導入している場合、異なる拠点間では情報共有ができない、もしくは難しいというケースが見られます。

障害への耐性が低い

本社のサーバにトラブルが発生した場合、本社を経由してつながっているすべてのネットワークに不具合が生じる可能性があります。

管理者の負荷が大きい

各拠点に設置したサーバのセキュリティを個別に対応しなければならないため、ネットワーク管理者の負担が大きくなります。

( 3 ) 拠点間VPNを導入するメリット

VPNを導入することによって、先に挙げた問題点を解消することができます。VPNの持つ主なメリットは以下のとおりです。

コストの削減

仮想のネットワークであるVPNは、敷設工事を行う必要がないため低コストで構築が可能です。さらに、拠点ごとのサーバを本社に集約することで、機器の台数を減らし、管理コストを抑えることができます。

拠点間のスムーズな情報共有

VPNによってフラットなネットワーク構成になるため、すべての拠点との情報共有をスムーズに行うことができます。さらにデータを集約し一元管理することで整合性を高め、業務の効率化を図ることも可能です。また、一つの拠点のネットワークに何らかのトラブルが発生した場合、その他の拠点への影響が抑えられるというメリットもあります。

安全なネットワーク構築

VPNはトンネリング(※1)などの技術によって仮想の専用線を構築し、データを暗号化して安全な通信を可能にします。また、サーバを集約することで管理を一元化でき、ネットワーク管理者の負担や、セキュリティリスクを軽減することもできます。

※1 トンネリング:閉じられたトンネルのように、その入口と出口にいる人のほかには中を通っているものが見えないようにする技術のこと。

( 4 ) 効率的な情報セキュリティ対策と安全なネットワーク構築

ここからはサクサの製品による、効率的な情報セキュリティ対策と安全なネットワーク構築の具体例を紹介します。

UTM(統合脅威管理)アプライアンス SS7000II

セキュリティを一元管理で強化

VPNは高セキュリティなネットワーク環境を提供してくれますが、時代とともに巧妙化・複雑化するセキュリティリスクに対しても対策を講じることが重要です。サクサでは、ワンストップでさまざまな脅威から会社を守る「UTM(統合脅威管理)アプライアンス SS7000II」をご提案しています。

さまざまな情報セキュリティ対策

高性能エンジンにより最新のウイルスを検疫し、サイバー攻撃の脅威から社内ネットワークを守ります。また、社員のWebアクセスを制限し、危険なサイトアクセスやSNSや掲示板などへの情報漏洩を防ぎます。さらに最新のファームウェアへの自動更新、シグネチャ(ウイルス検知ファイル)の自動アップデートによって、リスクを軽減するとともに更新の手間も省けます。

導入後のアフターケアも万全

日本国内のコールセンターによるメーカーの直接サポートが受けられます。故障だけでなく、質問や相談にも対応しており、専門的な知識も不要なので安心です。また、リモートによる保守サポートやPCウイルス駆除サービスのほか、有償で代替機発送サービスやお客様環境の通信状況の監視サービスなど、さまざまなサポートが充実しています。

リモートVPNルータ ZC1000II

導入に手間かけることなくコスト削減を実現

サクサの「リモートVPNルータ ZC1000II」は、低コストで高速かつ高セキュリティなネットワーク環境を簡単・スピーディに実現します。複数の拠点に「ZC1000 II」をルータとして導入するだけでVPNネットワークを構築、各拠点のサーバを本社に集約することで、既存コストの削減ができます。

クラウドで簡単にVPN環境を構築

「ZC1000II」は、クラウド管理型VPNルータです。事前にクラウド側のVPN管理センタに必要な情報を登録しておけば、設置時にインターネット接続するだけで自動的にダウンロードされ、VPN環境を簡単に構築できます。

スムーズな情報共有で業務効率がアップ

VPNの導入によって拠点間の情報共有がスムーズになるだけでなく、場所を選ばずどこからでも、さまざまな情報端末から安全・簡単に接続できます。外出先や自宅からリモートアクセスするためのアプリケーションによって、さらに業務効率のアップが図れます。

( 5 ) まとめ

拠点間VPNの導入によって、安全なネットワーク環境の構築のみならず、コスト削減や業務効率化を図ることができるようになります。働き方改革やテレワークの推進においても、VPNによって得られる効果は大きいといえます。
サクサは、VPNによるネットワークセキュリティ対策をはじめ、豊富な実績とノウハウによって、会社規模や業務内容に合った最適なプランをご提案させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。

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